フクダ洋服店の奥様が知人から一昨年譲り受けた昭和46年の「古今段飾り」の木目込み雛人形。第16回「勝山のお雛まつり」から飾られてます。

【真多呂の雛人形】

 260年前の江戸元文年間に、京都の上賀茂神社に仕えていた高橋忠重が作った人形が「木目込み人形」の始まりとされています。
 現在の木目込み人形は、明治以降様々な変化を経て発展しました。東京の人形師・吉野栄吉が京都から木目込みの技術を持ち帰り、これに改良を加え、現代木目込み人形の基礎を築きました。初代金林真多呂は栄吉の息子の喜代治に師事、新たに創意工夫を加えて、独自の雅やかな真多呂人形を完成させたのです。
 大正8年創立の真多呂人形は、技を継ぎ、磨き上げられた伝統技法を現代に伝えています。上賀茂神社から木目込み人形の正統伝承者として認定を受けているのは真多呂だけです。