県重要無形民俗文化財
郷原漆器特集

郷原漆器とは
四〇〇年以上の歴史を持つといわれる、
岡山県・蒜山地方に伝わる漆器です。
この地に自生するヤマグリの木を、
生木のまま輪切りにし、ろくろで挽いて形を
整えるという、独自の木地づくりが特徴です。
その木地に、天然の漆を幾度も丁寧に
塗り重ねることで、木目を生かした美しい艶と
深みをたたえた漆器が生まれます。
長きにわたり受け継がれてきた、
匠の技が息づく、普段使いの漆器です。
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ヤマグリ -
漆掻き -
ヤマグリの木 輪切り
- 伝承の木地挽き
- 蒜山高原や岡山県北に自生するヤマグリを用い、ヤマグリを生木のまま輪切りにし、年輪の中心を一気にろくろ挽きするという、ほかの漆器産地では見られない独特の木地作りが特徴です。乾燥は、成型の工程を経た後に行われます。これにより、特徴的な質感とともに、木地ならではの深い味わいが生まれます。

- 木目を生かす漆塗り
- 下地づくりには、生漆を何度も丁寧に塗り重ね、さらに蒜山産の珪藻土なども用いることで、割れにくく丈夫な質感を生み出しています。仕上げには、生漆を「手グロメ」し精製した漆を、さらに塗り重ねていきます。そうして仕上がった器は、漆器ならではの深みのある艶と、美しい木目が際立つ逸品になります。

郷原漆器の継承者
ディロング・デービッド
アメリカ合衆国 オハイオ州トリード出身
日本工芸会 会員
郷原漆器の継承者
ディロング・デービッド
アメリカ合衆国 オハイオ州トリード出身
日本工芸会 会員
木々に囲まれて育った経験から、自然と共に生きる暮らしを求めて2010年、岡山の田舎へ移住。翻訳の仕事に取り組むかたわら、木工に興味を持ち、独学で創作活動を始めました。やがて漆の魅力に惹かれたことが、郷原漆器との出会いへと繋がりました。現在は、木目を生かした伝統技法を大切にしながら、現代社会や地域に根ざした作品づくりを目指しています。漆掻き、木地挽き、塗り―そのすべての工程を一人で手がけ、作品に込める想いを大切にしながら、「日本の文化を継承したい」という志のもと、郷原漆器の継承者として日々真摯に制作に励んでいます。
郷原漆器絵付け体験
郷原漆器にオリジナルの絵を
描くことができる絵付け体験。
貴重な漆器に触れて、
オリジナルの作品を作ることができます。
また、時期によって体験ツアーも
開催しておりますので、
真庭観光局までお問い合わせください。
- お問い合わせ/一般社団法人 真庭観光局
- TEL.0867-45-7111(平日8:30〜17:30)
郷原漆器の館
「郷原漆器の魅力を、見て・触れて・感じる場所。」
郷原漆器の館では、郷原漆器の生産・展示・販売を行っております。伝統の技と美しさに触れていただける施設見学も可能です。ただし、作業等の都合によりスタッフが不在の場合がございます。恐れ入りますが、事前にご確認いただけますと安心です。
〒717-0602 岡山県真庭市蒜山上福田425
TEL.0867-45-0481
毎週木曜定休日








